縄文の精神で未来を創造する健幸茶~縄文対談~

未来創造コミュニティ

誰もがいきいきと生きられる《未来を創造する》仲間づくりを目指す弊社の「いのちの輝きプロジェクト」代表・近藤陽子が、伊勢神宮の吉川竜実(よしかわたつみ)先生とご一緒に『ねじめびわ茶』開発者・玉置博祥(たまきひろよし)社長を訪ね、お二方からお話を伺いました。
芳ばしい美味しさで心身を癒してくれるロングセラーアイテム『ねじめびわ茶』のヒミツは、「これまで語られることのなかった霊性(スピリチュアリティ)」にありそうです! = レポート 高木みのり =


写真左から
・伊勢神宮参事・博士(文学) 吉川竜実氏
・農業生産法人 十津川農場 代表取締役社長 玉置博祥氏
・株式会社トータルヘルスデザイン いのちの輝きプロジェクト代表 近藤陽子


「すべてに神々が宿る」
だからムダにしてはいけない

近藤陽子:弊社では、自然界の「気」を有難くいただいて循環させ、人もまた「気」を満たすことで「心豊かな未来を創造する」ことにつながるとして、商品や情報をお届けしてきました。

そんな私たちに「元気な暮らし」にて連載中の吉川先生は、いつも「日本人が古来育んできた調和と共生の感性を自覚して、どう生き切るか」を問いかけてくださいます。
そこで、未来創造の手掛かりを探るべく、『ねじめびわ茶』開発者の玉置博祥(たまきひろよし)社長を訪ねて十津川農場(鹿児島県南大隅町)を訪問しています。

『ねじめびわ茶』には、玉置社長はじめ農場の方々の自然と向き合う情熱と大自然の「気」を感じます。
次世代に安心安全な食べ物を伝えていきたいという篤(あつ)い想いに加えて、「未利用資源であったびわの葉にも生命が宿っている。だから、捨てないで使わせていただこう」という感謝の気持ちを乗せて、郷土色溢れる特産品を創出されたのですね。

高齢化でリタイアしていくびわ農家に代わって木々の保全管理をしたり、耕作放棄される農地にびわを植林したり、土地の荒廃までも防いでおられる。
そのような想いが、優しく包み込むような美味しさの原点ではないかと思っています。

玉置博祥社長(以下、玉置社長):そのように感じていただき、有難いことです。

吉川竜実先生(以下、吉川先生):昨日は農場見学の後、玉置社長自ら運転くださって鹿児島県内最古で最大の規模を誇る上野原遺跡に行かせていただき、今朝は農場の中心に位置する天空庵から、朝焼けに美しく照らし出されてイキイキとしている「びわの森」を見ながら周辺を散策させていただきました。

すると、人の暮らしの延長線上にびわの森が生い茂り、更にその森と周囲の森とが対立することなくつながって調和しており、人と森とが共存共栄した縄文文化の村づくりの形態がそのまま厳然と目の前に広がっているのを強く感じました。

玉置社長:そうですか。ふと、裏庭に盛り土で造った「びわの丘」が思い起こされました。
この農場を整地・造成する時、ここは数千年前の耕地だと教えていただいたのを受けて「先人の方々の労苦による畑地や土を粗末にしてはいけない。土地にも神々が宿っている。我々はそこに住まわせていただいている側なのだから」という直感のようなものが湧き上がりましてね。

土砂を積み上げるうち、最終的に農場を一望できる展望台として生かしたのです。

ピーパーヒル(びわの丘)の近くを猫ちゃんが散歩していました。

ピーパーヒルの上からは農場が一望できます。

吉川先生:それこそ、縄文以来の日本人が抱いてきた感性や想いなのではないでしょうか。
土地にも当然神々が宿られており、とりわけ土や砂はその象徴のようなもの、いわば魂の一部ですので粗末に扱うと土地を味方にできず、また応援もしてもらえないと考えたのでしょう。

そして縄文時代の住まいであった竪穴住居では、人々は地表から約50~60cmの深さまで掘った半地下で暮らしていたのですが、その掘って出た土砂を有効利用して盛土をし、雨水の侵入を防いでいました。
その土地のものをそのまま自分たちの暮らしで有効利用するので、現代の資本主義社会におけるシステムのように基本的にムダやムリが生じないのです。

また北海道の縄文遺跡には、食料となった動植物や使い切られた道具に対して感謝を捧げるべく祭祀や儀式を執り行ったと考えられる「盛土された丘」もあります。

「びわの丘」という土地に対する感謝と鎮魂の想いを兼ねた記念モニュメントは、ここに集われる皆さんのココロをひとつにまとめる役割をも果たしていると思われます。
本当に時代を越えて縄文文化を実現しておられるのですね。

近藤陽子:玉置社長が「びわの実は鳥さんが食べるんだよ」とおっしゃったことにも驚きました。
普通なら「実は食べるけれど、葉は捨てるもの」と考えますよね?
一番おいしいところを他の動植物にあげて、葉を使わせていただくというのもいかにも縄文的で、また神道そのもののように感じます。吉川先生いかがですか?

吉川先生:神道で言いますと「この世に不必要なものは一切ない」とする精神ですよね。

普通一般の人は振り向きもせず捨ててしまうような「びわの葉」を有効活用されて、なおかつおいしくて健康にいいものを生み出していく!
これはもう、自然界の動植物を最大限に有効活用したこれからの社会に必要不可欠な、最新のいわゆる「縄文思想科学」ではないか?と、私の目には映るんです。

たとえば、すでに江戸時代の庶民たちには、びわの実を食するだけでなく「やはりびわの葉を捨てるのはもったいない」と、暑気払いも兼ねて「びわ茶」を飲む習慣がありました。
町を徘徊してびわ茶を売る様子が浮世絵にも見られ、かの葛飾北斎もびわ茶を養生に重宝しているのです。

このような伝統に根ざすと共に、製法特許まで取得された技術で生み出される『ねじめびわ茶』には、さらに調製過程で生じる粉末で作られる『びわ茶麺』があります。
このように原料を徹底的に有効活用するシステムからも、やはりムダやムリのない縄文的な循環型社会の体現という姿を見出せるのではないでしょうか。

多様性、喜び、
そして感謝の心

近藤陽子:びわの葉のみに専念するのではなく、森を台風から守る防風林に椿を植林して椿油を集めたり、ミツバチを育てられたり。

単一の商品に一本化されないで、補完できるものや暮らしの生業の道を多種多様なものにまで増やしておられることも含めて、驚きの連続です。

農場内を散歩していると巣箱に出合いました。

玉置社長:防風林に椿を植えたら種がいっぱいとれるようになったので、それなら種を集めて皮をむいて洗って乾燥させて搾ったら椿油ができるよねと。
それは手間ですが、みんなに喜んでもらうと思えば嬉しいというだけでね。その先は次世代が考えたらいいと思います。

とにかく一日が一生、一生懸命生きていきたいのです。

じつは毎朝、今日の日付と『「運気到来」「一日が一生」「感謝の心」』という言葉を筆書きしていまして、その日の血糖値をメモしています。

「運気到来」は会社を守るための言葉ですが、感謝は何のためなのか、人はもちろん、小さな生物に対しても深く思い至るようになりました。

ミツバチも愛おしくてね。分け前を頂戴するために巣箱に接するから最初は刺されましたけど、今は全然刺されません。寄ってきたら、「クマンバチが来てるのか?大丈夫か?」と話しかけています。
ごく自然体でしたが、間違っていないんだと感じて有難いですね。

でもこのやり方を誰かに伝承することはできません。
「我が生涯、死して名を残さず」が座右の銘で、私にとってオンリーワンの生き様なのです。

スタッフには、「先代がこうだったから、これを継承していかなきゃいけないというのは必要ないし、次の世代の人が潰そうがどうしようが関係ない。好きにやってくれ」と言っています。

吉川先生:(笑)。それは成功体験を重視する現代社会の在り方とは違って、オンリーワンという生き方そのものがマニュアル方式ではなく直感型経営に近いからですよね。
言うならば木や石といった万物の自然からの「これいいよ!」という声に耳を傾け瞬間的に思ったことに納得すれば、玉置社長は即断即決で果敢に実行しておられます。

逆に物質主義的な現代社会では、何でもマニュアル化して論理的に説明できることのみ追求し直感的なものは実行しないようになっています。

玉置社長が常々「あるがままでいきなさい、何をしてもいいよ」と皆さんに仰るのは〝気負わずに思いっきり自分らしく仲間や地域・社会のために生き切ってくれたら〟という願いや祈りから自然と発せられる言葉ですものね。
とにかく、十津川農場というのは理屈で実現しようと思ってもできるものではないと思います。

近藤陽子:弊社も「自然、そして自分の中にある気を循環させていきいきワクワク生きる」という理念のもと、「自分たちの役割は何か?」と問いかけたときに、これまでにご縁をいただいた方々のその生き様や生き方を紡いで、次世代にバトンを渡していくことだと思ったのです。

玉置社長:それが縄文的生き方ということなのでしょうね。
私が個としてやっているというよりも、この地域の歴史的・文化的な生き様として、先人のさまざまなリソースをいただきながら形づくってきたのだと再認識させていただきました。

吉川先生:十津川農場では、違う価値観の多種多様な人々が集いながらも、個々人のみんなが精一杯120%の力を出し切って仕事に励んでおられます。

しかし不協和音をかもし出すことなくお互いに補完しあって「調和」が果たされています。
そこに玉置社長の人づくりの妙を感じずにはいられません。

これからの社会や会社の構造やシステムというのは、これまでのような「ピラミッド型」ではなく「円環型」で、お互いが持てる力を存分に発揮し補完しあうことでより大きな相乗効果を生み出すものでなければならないのではないでしょうか?
これは、神道における八百万の神々の世界観そのものなのです。

貴十津川農場は、これからの日本で必要な縄文コミュニティ社会の理想的なモデルケースではないかと改めて感得させていただきました。

近藤陽子:『ねじめびわ茶』は、縄文の精神が現代で結晶化したようなものですね。
飲むとそれを思い出すから心がほっこりする、まさに健幸茶ですね。
本日はありがとうございました。

(文責:高木みのり 2023年12月)

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