カルシウムと女性の関係~カルシウム不足、見逃していませんか?~

カルシウムのお話

カルシウム 女性

骨や歯の形成だけではなく、体にとって不可欠な役割を、カルシウムがいくつも担っていることを、ご存知でしょうか。

体は、「血中のカルシウムが一定に保たれるよう、すごく厳しく監視している」らしく、「カルシウムが足りない」のは、他の栄養素が足りないのとはちょっと訳が違う、「有り得ない大問題」なのだとか。

体が「カルシウム不足」を認識したとたん、体は大事な骨から溶かしてでも、カルシウムの血中濃度を保とうとするそうなのです!

血液検査で「カルシウム不足」が発見されにくいのはこのためで、しかも、骨から補われている状態なので、わかりやすい不調はなかなか現れてきません。

発見されたときには、「もう骨にもカルシウムがないですよ」、「スカスカですよ」、といった状況になることも・・・。

貯金を切り崩すかのように、知らずに消費されていく骨の中のカルシウム。
検査でも不足が判断しにくいなんて、ちょっとコワい話です。

☆カルシウムについて、さらに詳しくはこちら>>【重要すぎるカルシウム】

ところで、男性よりも女性のほうが「スカスカ」に悩む人が多いのは、なぜなのでしょうか?
今回は、カルシウムと女性の体との関係について、さらには加齢との関係についても探っていきたいと思います。

カルシウム 女性

ドキっとする、カルシウムと女性の関係

女性力とカルシウム

思春期から「女性ホルモン」の分泌は急増します。

40歳を迎え、更年期へ向かうころから今度は急激に下降して、美にも健康にも、それまで感じたことのない不調が現れ始めます。

この女性ホルモンとカルシウムはとても関係が深いようです。

女性ホルモン・エストロゲンは、ちょうど家計を大切に守る主婦のように、骨からカルシウムが取り出されていくのを抑えようと働きます。

また、カルシウムが尿として体外へ出ていくのを減らそうとし、さらには活性型ビタミンDの合成を助けて、腸からのカルシウム吸収を活発化するのだそうです(※)。

ということは…逆に捉えると、女性ホルモンの分泌が減少するとともに、カルシウムの吸収率は悪化、骨からの流出を止めてくれるものがなくなる、ということなのです!!

「補っているつもり」でも、吸収されづらくなっている、ということなんですね。

カルシウム 女性更年期周辺や出産(産後の半年は、卵巣がお休み)の時期、突然女性を襲う「骨量減少」には、このような背景があったのですね。

※どうして女性ホルモンがカルシウムをこんなに大切にするのか…エストロゲンの本来のつとめは、子宮と卵巣を発育させて、卵胞を成熟させ、受胎に備えること。

これを無事まっとうするのに、カルシウムの働きがどうしても必要なのだそうです。

(参考:カルシウムバイブル 藤田 拓男著(Aki books))

実は美容に強いカルシウム

カルシウムと肌の若々しさには、深い関係があります。以下、ご覧ください。

●「カルシウム」は肌組織の最小単位同士をつないでいる

●肌本来の「水分を引き寄せる力」に、カルシウムは必要である

●肌の新陳代謝のサイクルをスムーズにするのがカルシウムである

●カルシウムに満ちた骨の上では、筋肉や肌にハリが保たれる

●カルシウムが十分な肌は、紫外線に対するバリア機能が高い

このように、カルシウムには美容にとって十分すぎるほどの働きがあります。

キメが整った、強い肌に!

カルシウムは、角質をつくる“最小単位”をしっかりと繋ぎ、「肌が水分を保つ力」がしっかり働くよう、応援しています。

しかも、肌がつくられる「角化」という過程において、表皮の「トランスグルタミーゼ」と呼ばれる酵素をサポートするという、「丈夫でしなやかな肌」をつくるのに重要な役割を果たしているんですね。

その結果、どうなるかといいますと・・・

女性 カルシウム●水分や油分が適切なバランスで保たれた肌

●キメがきれいに揃った肌

●紫外線や最近に対して、バリア機能が高い肌

が形成されるのです。

カルシウム不足で、この「角化」の進行が不完全になると、水分も保てず、ザラついて透明感のない、バリア機能も弱い、「完成度の低い肌」ができてしまいます。

肌サイクルも乱れて、トラブルがおきやすくなるのですね。

新しい角質をスムーズにつくり、キメの整った肌をキープするには、“カルシウム”が必要だったのですね。

骨痩せは「たるみ」に直結!

エール大学研究班の学会発表をはじめ、米国のさまざまな研究発表を要約すると、「高齢になるほど頭蓋骨が下方向へと崩れ、眼球の入る穴が拡大してくる」のだそうです。

加齢とともに「骨が痩せて質量が減る」という現象が多くみられますが、特に閉経後の女性は、骨の「入れ替え」がうまくいかなくなり、「ホネ痩せ」が促進されていまいます。

アイホール部分が痩せると目の下がたるみ、頭蓋骨が痩せると頭皮がたるんでフェイスラインがぼやけます。

カルシウム たるみまた、あご部分が痩せると口元やほうれい線が深くなったり。唇の上が、常に梅干を食べたときのようにシワシワということにも・・・。

「土台が減れば、上にのっている筋肉がたるむ」。容易に想像できますね。

ホネ痩せは、たるみや肌の溝に直結する「大敵」といえます。
見た目年齢のためにも、今から土台の密度をしっかり保って、筋肉を支えていきましょう!

★関連記事あります>>たるみ改善の方法とは?

加齢とカルシウムの関係

閉経後、50歳前後から骨密度に変化が!

「年齢を重ねると、ほとんどの人の骨はスカスカ。折れているか折れていないかは運の問題」という話を聞いたことがあります。

年齢を重ねると、「腸からのカルシウム吸収が悪くなってしまう」ので、食事だけで骨を丈夫に保つのが難しくなるのだそうです。

そして悲しいことに、その現象が見られる方の「8割が女性」だというのです!

出産を体験されている女性は、妊娠中、自分自身の骨だけではなく、おなかの赤ちゃんの骨もつくります。まず、この時期にカルシウムを大量消費しています。

女性 カルシウム

さらに、女性の骨の密度は、閉経期を迎えた50歳前後から急速にスカスカへ向かいます。

古い骨を壊して新しい骨をつくる、その「壊す働き」をゆるやかに抑えているのが、女性ホルモンの「エストロゲン」。

この分泌量の減少で、新しい骨の形成が追いつかなくなってしまうのです。

カルシウム不足のツケは、50代以降にやってくる!?

いまや、60代以上の2人に1人が悩んでいるという「骨のスカスカ」問題。

「寝たきりの原因第3位」ともいわれるこの問題に、なぜこんなに多くの方が該当してしまうのでしょうか。

その理由は、前述しましたように「食事でカルシウムが不足すると、骨から溶かしてでも補う」というからだの仕組みが関係しています。

実はカルシウムの不足はからだにとって、私たちが思っている以上に深刻な大問題。

そのため、「貯金」を切り崩すような苦肉の策をとることで、どんどん骨はスカスカに・・・。

さらに、その状況を本人が自覚できず、放置してしまうことも、スカスカ人口を増やすもうひとつの大きな要因となっています。

 骨を丈夫に保つために心がけたいこと 3つ

とにかくカルシウム補給

カルシウム 補給

カルシウムは年齢を重ねるほど吸収されにくくなる栄養素。

吸収を助けるビタミンDや、骨に吸着させるビタミンK2なども一緒に補う必要があります。

小魚や大豆製品、海藻類などを積極的に食べると同時に、健康食品で補うことを毎日の習慣にしてしまうのが手堅い方法です。

サプリメントは、カルシウムの含有量よりも「吸収されること」をポイントに選びましょう。

★オススメのカルシウム食品はこちら♪>>

日光浴

カルシウム 日光浴カルシウムの吸収を助けるビタミンDは、太陽の紫外線刺激でもつくれます。

女性は夏場、特に日光を避けるので、これもカルシウムの不足につながっています。

夏場は直射日光を避けて30分程度、冬なら1時間程度、日光を肌に浴びるように心がけましょう。

お肌が気になる方は、早朝の日光を両手の平に当てるだけでも良いそうですよ。

カルシウムと日光浴

適度な運動

カルシウム 適度な運動

食事と同じくらい大切なのが運動です。

骨の再生力を高めるには、適度な「圧」が必要。50~70代の女性が1日の歩数を2割増やしたところ、骨の量が5%増加したという報告も!

小さな圧をたくさんかけるウォーキングは特におすすめです。

足をのばして仰向けになり、股関節から片足ずつゆっくり上げて、疲れたら下ろす運動を繰り返すのも良いそうです。

まとめ

カルシウムは、骨や歯の形成だけではなく、生命維持にかかわる数々の重要な働きに必要な栄養素です。

「カルシウムを制する者が、健康的な人生を謳歌できる」といっても過言ではありません。

カルシウム吸収率が高い成長期のお子さまは、今のうちにしっかり「骨貯金」をされることをおすすめいたします。

カルシウム 子ども

吸収率が下がりはじめる成人期以降の年代の方は、「とらなければこの瞬間も骨から奪われ続けている」ということに意識をしてみてください。

超高齢化社会といわれる昨今、毎日カルシウムを補給して、スカスカ&寝たきりとは無縁の「ホネセレブ」の道を歩みましょう!

★関連記事あります>>【重要すぎるカルシウム】

★オススメのカルシウム食品はこちら♪>>

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